<ノーミソを使おう>  2001/10/18(木)

10月9日の日記にも書いたとおり、ノーミソを錆び付かせないようにするには、
脳と体全体をくまなくバランスよくすみずみまで使いこみ、特定のパターンが脳と体に
固定させないようにするがいちばんらしい。

しかし、いくら頭を使っているように見える仕事でも、毎日同じ事の繰り返しでは、
ノーミソの発達にはたいして貢献しないとか。
ましてや、そんなに難しくないルーテインワークであれば、ある程度慣れてくると、
たいしてノーミソを使わなくても、反射だけでこなせるようになるとか。
たしかに、ずうっと働きづめでいれば、いくら上等なノーミソでもオーバーヒートしてしまうのだろう。
人間の体はうまくできているのである。

それに加えて、昨今は、機械の頭脳が人間に代わって、難しいところをさっさと処理してくれる。
数字の計算しかり、漢字変換しかり。
かくして、電卓やワープロのない所で、己の思いがけない能力の低下に愕然とするのである。
これは、老化による現象だけとは限らない。
むしろ、我々の世代は、二十歳過ぎまで電卓やワープロなんてなかったから、まだちょっとはましなのである。
憂うべくは、小・中・高校で、、暗算や語彙などの基礎学力を身につけてこなかった一部の若い方々。

スーパーのレジで経験したこんなこと。
レジの前にたつと、マヌケの一つ覚えのように、こちらの目も見ず、
「いらっしゃいませぇ〜、こんにちわぁ〜」という、例のご挨拶。
嘆かわしいことに、近頃は、ファーストフードの店だけでなく、こういう地元スーパーなんぞでも
この心のこもらないマニュアルが普及しているのである。

・・話は横にそれますが、このマニュアル通りの挨拶に、中にはまじめに「はい、こんにちは」と
挨拶を返すおじいちゃん、おばあちゃんがいます。
それに対して、そんな丁寧な返答は予定に入っていなかったのか、咄嗟に対応できずにモゴモゴする、
アルバイト君なんかもいて、けっこう笑えます。

で、レジは私の番。
「1876円になりま〜す」
私は、千円札2枚、百円玉3枚、10円玉7枚、そして1円玉を6枚で2376円を出した。
それを、レジのお皿の上で、ささっと数えたレジ係りさん。
元気なお声で「2375円お預かりいたしま〜す」・・・チーン。
「ん?」
すでにレジの数字は、おつりの499円を表示している。
そのレジ係りさんは、それ見ても何の疑問も持たず、499円の釣り銭をレジからシャカシャカ出し始めた。

「あのぉー、私、6円出したと思うんですけど・・」
そりゃ、小銭ばかり16枚も出した私も悪いかもしれない。
でもね・・・端数が6円なのに、5円出す人がいるか?考えたらわかるだろ。
又は「2375円でよろしいですか?」って聞くでしょ。レジの部品じゃないんだから。

何の疑問もなくお釣りモードになっていた彼女。
私に2376円出したと申し出られて、あたふた数え直し、「あ、2376円ですね」と納得。
ところが、気の毒なことに若干パニック状態らしく、お釣り500円の暗算ができないらしい。
でもってレジの打ち直しをしようとするのだが、それも不慣れでできないらしい。
えーっとえーっと、んじゃお釣りはどうなるの?って、なんと、引き出しから電卓を取り出した。
あーあ、いつも機械に頼っていると、ちょっとのことでこうだ。
ちゃんとノーミソを使ってくれい(笑)。

かく言う私も、肝心のお醤油の買い忘れに、夕飯準備を始めてから気づいた次第。
もうちょっとノーミソ使わないと・・・・。


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