<トラボナの洞窟> 2001/12/14(金)
今、午後10時半。アフガニスタン東部の山岳地帯に突入した米特殊部隊は、
ついに、ビン・ラーディンが隠れているとされる、トラボラの洞窟地帯を包囲したらしい。
これに先駆けて、米国防省は、ビン・ラーディンが同時テロについて語っている様子を
撮影したとされるビデオテープを、全世界に公開した。
パウエル国務長官は「ビン・ラーディンが首謀者だということを、誰が疑うことが出来ようか」と
ビデオテープの信憑性を強調していたが、肝心の入手経路は未だに明らかにされていない。
そうして、その数時間後の洞窟の包囲。
このテープはビン・ラーディンが拘束された場合、彼をテロ首謀者として、「有罪」に持ち込む
決定的な証拠にするために、このタイミングで発表したのかと思えるほど。
いや、それより彼が生きて捕らえられる可能性が、どれほど残っているのだろう。
TV画面で見ると、アメリカはミニ核爆弾のような新兵器で、猛烈な勢いで攻撃しているが、
もしその洞窟に、先史時代の遺産のようなものがあったとしたら、それも永遠に失われてしまう。
タリバンは以前、バーミヤンの仏像を無造作に破壊した。
歴史的な物への不感症は、異教に対する不寛容から来るものなのだろうが・・。
いずれにしても、失われたものは2度と帰ってこない。
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