<ちび丸最後の日>

ちび丸が死にました。
今朝8時過ぎに起きてきたら、水ボトルの下で眠るように死んでいました。
体はもう、固くなり始めていました。
昨夜12時頃代えた野菜が減っていたので、たぶん未明のことだったのでしょう。

一週間ほど前から、私がハウスに近づくと、寝小屋から出てきて、
衣装ケースの壁を登ろうとする動作をすることが、度々ありました。
カボ種でも欲しいのかと与えても、大好物をそっちのけで
ひたすらもがくように壁を引っかきます。
仕方がないので、手の上にすくいとると、ジッとしています。
下ろすと、又壁を引っかきます。

腫瘍の出っ張りのせいで左前足が萎縮していたので、
そういう動作は辛かろうと思うのですが、何を要求しているのか
私は理解できず、手に乗せる、撫でる、下ろすを、ちび丸が飽きるまで、
何度も繰り返すしかありませんでした。

先週の金曜日、louさんが家に来た時に、そんなちび丸の様子を、
「病気持ちなだけに、普段しないことを急にするようになると
心配になるけど、まだ元気だから、大丈夫だよね」と話していたのですが、
やはりあの頃から、相当体調が悪くて、体を持て余していたのでしょう。
飼い主としては、お別れを言おうとしていたとも思いたいのですが。

昨夜、寝る前にきれいにしたトイレには、オシッコを2回してました。
お風呂にも砂浴びをした跡がありました。
好きだったチーズは食べていました。
お豆腐にも齧ったあとがありました。
その時にあげたカボ種も全部殻だけになっていました。
前日の回し車カウンターは61回でした。
直前まで、普段と変わらぬ生活をしていたようで、
それが何よりでした。

昨年11月24日に腫瘍に気づいてから、丸4ヶ月、
アガリクスとビタミン剤の投与をするだけだったのに、
ちび丸はよく頑張ったと思います。
もっとボロボロになって死を迎えることを覚悟していました。
なのにこんなに安らかに、毛並みもきれいなままで、
私が寝ている間に、しかも夫が在宅の日に逝ってくれるなんて、
気の弱い飼い主を気遣ってくれたようです。

うちに来て22ヶ月、生まれてから、たぶん23ヶ月。
短い時間のようだけど、ハムスターの可愛さを教えてくれ、
たくさんのハム友達と知り合うきっかけを作ってくれた、ちび丸。
ちっこい体で、大きなものを私にくれたちび丸。
最後まで本当にありがとう。
おまえのことはずっと忘れないよ。

2001年3月24日(土)