No.41
Re:フェミニズムについて語りませんか?
投稿者---M(2001/11/29 00:05:03)


通りすがりさんこんばんわ
今回書いているうちに、この問題をずっと引きずって居たことに
気がつきました。たぶん通りすがりさんはこの言葉は嫌いだと思う
のですが「自分探しの旅」をしているようです。

>それと、メディアがフェミニズム運動をヒステリックで滑稽なものと描きがちなので、
>こうした問題を真剣に語ることを、カッコ悪いと感じる女性も多い。
>さらに足を引っ張っているのは、成功した女性の女王バチ症候群的な発言ですよね。
>「私はこの世界に飛び込んで、女とか男とかいったことを気にせずにやってきました。
> 女だからどうとかいって騒ぐのは好きじゃない」なんてね。一見気持ちのいい正論に聞こえますが、
>制度改革改革の歴史や制度や習慣によって生じる全体の問題に対する認識が完全に欠落しています。
>私はそんな発言を聞くたびに「みんなお前と同じにできりゃ苦労しねぇよ」なんて毒づいています(笑)
>
私は今まで女性と言う事で不利な状態も理不尽な思いもしたことがありません。
就いた仕事の性格もあるのですが、私の世代の男は無能な奴が多かった。
そしてはるかに有能な男性からは、同性には言えない愚痴、弱音も聞かせて
もらえたし、帝王学も伝授してもらえました(ただしきちんと学習できる
ほどの能力が足りなかった。残念!)
最初の職場ではその業界で15年前にはじめて女性として嘱託で勤め、有能
だったので報酬額が高くなりすぎて、会社からの求めで正社員になった
女性管理職のはじめての部下として入社しました。その上司が守って育て
てくれたおかげで、性差別を待遇でも精神面でも受けずに過ごせました。
中学生1年まで男子と取っ組み合いのケンカをして、成績も体育も
優秀な女子に負けても、たいていの男子には勝っていたので、男女関係
なく思っていました。女子同士でトイレにゆく、という行動も理解できず、
生徒会の会長や、男役でも学芸会の主役の「地位」というものにこだわってい
ました。うちはテストで100点とればOKで、そのために勉強時間を減ら
されないよう、家事は免除でした。私にとって家事は無能な人のする作業
でした。

前回あんなに偉そうな事を書いておきながら、私の心の奥底には、女性は
本来男性に尽くすべき、家事や子育ては女性の仕事、という枠が存在して
いたことに愕然としています。単に、家事はつまらない、したくないから
女性以外になりたい、と思っていたらしいのです。

どうしてある種の女性に怯え、卑屈になってしまうか自分がわかりません
でした。
それは、自分の心の中の「女性はこうあるべき」というプレッシャー
が呼び覚まされていたらしいのです。

それはあくまでも、相手のせいではなく、私の側のコンプレックスの
問題でした。
なぜ私の心の奥に男尊女卑の思想が潜んで居たのでしょうか?

有能な女性上司は、1児の母でご主人とはラブラブ、家事も
完璧にこなす人で、会社での厳しい顔とは違い、自宅では
すごく可愛らしい奥さんでした。私の母は家事を嫌々やってましたが
その方は創意工夫して心から家事も楽しんでいました。パワフルでした。

ところが、一流の学校から一流の企業へ就職した一人娘は、
結婚して専業主婦の道を選びました。絶対に共働きはしない
と宣言しています。

私と同じく、女性自身がDNAの記憶から引きずっているとしかいえない
「こうあるべき姿」について、考えてみるべきかと思います。
男性にとって女性は母親として大きな影響を与えてしまう、という
存在でもあり、フェミニズムについては、男性よりも女性の意識改革が
必要な気もします。

なにやらたいへん私事に終始してしまいました。
自分の無知と幼稚をさらす恥ずかしさに耐えて「今の私はこう思う」
という姿勢こそ第一歩かなと思います。カッコ良く見られたくて生きて
いる訳ではなく、成長したいのですから。

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No.45
Re:フェミニズムについて語りませんか?
投稿者---通りすがり(2001/11/29 08:02:28)


上に引き続き、こちらも同時レスです(笑)。

>たぶん通りすがりさんはこの言葉は嫌いだと思う
>のですが「自分探しの旅」をしているようです。

言葉としては確かに好きじゃありません。よくお判りですね(笑)。
でも、社会と自分、自然と自分といった関係の中で、
問題を普遍化して考えられれば、悪いことではないと思います。

フェミニズムの問題。大歓迎です。
そこで、私からも一つの提案をさせて下さい。
近年フェミニズムという言葉が多様され、
色々な人が、色々な意味で使っていて、
中には「女性を大切にすること」と思っている人もいます。
そこで、ある程度範囲を限定して話したいと思います。

フェミニズムを語るとき「女は体のしくみがそうなのだから
仕方がないのだ」という結論を出そうとする人がいます。
しかし生物学的に見て、今の女性問題のほとんどは、生物学と直接関係がありません。
例えば、よく売れた「〜男・地図を読めない女」という本も
科学的なものではなく、そんな考え方をしたら面白いかも、程度の、
いってみれば、お楽しみ用ヨタ本です。もちろん、生物学的な議論も歓迎ですが、
とりあえず、生物学的な問題は外して考えたいと思います。

となれば、残りの大部分を占める文化と社会制度の問題ですね。
男らしさ女らしさは、文化によって作られるものであって、
問題は社会制度が作り出したものだということです。

最近とても興味深い本が出版されました。
その本のタイトルは<<男女という制度>>。私は「これだ」と思いました。
(岩波・21世紀文学の創造-7・斎藤美奈子編)

>「こうあるべき姿」について、考えてみるべきかと思います。

まさにその答えは、男女という制度を考えることにあると思います。
そこで、フェミニズムではなく。本のタイトルのパクリですが、
「男女という制度」について考えるスレッドにしませんか。

>どうしてある種の女性に怯え、卑屈になってしまうか自分がわかりませんでした。
>それは、自分の心の中の「女性はこうあるべき」というプレッシャー
>が呼び覚まされていたらしいのです。
>それはあくまでも、相手のせいではなく、私の側のコンプレックスの問題でした。
>なぜ私の心の奥に男尊女卑の思想が潜んで居たのでしょうか?

簡単にいえば、社会のあらゆるものが、
男女という制度に沿って作られているからではないでしょうか。
例えば子供の物語でも、男は男としてかっこよく、女は女としてかっこよく描かれます。
たまにかっこ悪い男女が出てきたら、それは反面教師となります。

家事の上手下手、好き嫌いなんてことは、好みの問題に過ぎません。
男にも家事好きで、いつも綺麗にしていないと気が済まない人もいます。
だからそれは男女の性差なんかじゃない。
それぞれの文化として、かっこいい女性は散らかった汚い部屋の中を
パンツ一丁でオナラしながらうろついたりはしないことになっています。
でも男ならこんなのがいっぱいいることになっていて、そこが愛されたりする。
また、ちょっと男っぽい女性は、それはそれでかっこいいと思われますが、
それも程度問題。それぞれの文化によって範囲は規定されます。

知らないうちに「らしさ」を擦り込まれてしまったら、
そのように振る舞えないとき、焦りや苦しみが倍増します。
最近「かたづけられない女が増えている」なんてタイトルで
女性のものすごく汚い部屋の写真が雑誌に載ったりしますが、
それは、一人暮らしだったり、親が放任してたりして、かたづけなくても
かっこ悪い思いをしないですむ暮らしの女性が増えているからでしょう。
ましてや仕事で忙しかったりしたら「まっ、しょうがないよね」と思えます。
心のありようは不精な男と変わらないのに必要以上に苦しめられるのは理不尽です。

これは男も同じなんですよね。男は男らしさに苦しめられる。
自分の好みや能力に反して、「男らしく」振る舞おうとするから
無理が生じて、ただの粗野になったり、卑屈になったりする。
と、ここまで書いて止めを思いつかないので、突然終わります(笑)

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No.52
Re:フェミニズムについて語りませんか?
投稿者---M(2001/11/30 01:01:28)


通りすがりさん、ぜひよろしく。

>でも、社会と自分、自然と自分といった関係の中で、
>問題を普遍化して考えられれば、悪いことではないと思います。

なるほど。問題の普遍化、・・・・・完全に理解できてませんが、オイオイに。

>そこで、私からも一つの提案をさせて下さい。
>近年フェミニズムという言葉が多様され、
>色々な人が、色々な意味で使っていて、
>中には「女性を大切にすること」と思っている人もいます。
>そこで、ある程度範囲を限定して話したいと思います。

そうなんです。これ、重要ですね。私も実はあやふやな
理解だったので、前回広辞苑を引いて確認しました。
「女性を大切にすること」という意味もしっかりあって、
2番目。1番は「女性解放」。うーん、これじゃあわからん。
で、こうやって話す方がよく解るだろうとワクワクです。

>例えば、よく売れた「〜男・地図を読めない女」という本も
>科学的なものではなく、そんな考え方をしたら面白いかも、程度の、
>いってみれば、お楽しみ用ヨタ本です。

フェミニズムについて考え、私自身の問題がおぼろにわかってきた
きっかけは実はこの「〜男・地図を読めない女」でした。
お楽しみ用ヨタ本、といえば、落語の与太話と考えても良いかもしれ
ませんね。笑い話に人間の情をスーと伝える落語のように。

けっこう深刻でデリケートで誤解されかねない重いテーマを、上手に
エンターテーメントで披露していますよね。(ちょっと変な言葉です)

1960年代以前の生まれの人にとって、手本のない時代が現代なので、
男女の新しいルールを作らないといけない、ということを訴えていました。
確かに三代前から親世代までは、自分の親のように過ごせばOKだった
のが、働く女性が当たり前だし、からだと心の不一致に悩む人が悩まない
ですむ社会にすべきだし、大昔のように男が狩をしなくても飢えないし、
子どもを産むかどうかは女性が自由意思で決めるのがあたりまえ。
それでも甲乙関係なく、種として男女の違いはある。ただし、不一致まで
行かなくても男に近い女とその逆もある。種としての違いを認識する必要
性は、異文化を理解することと同じく重要である、という事を言ってました。

私にとっては、とてもまじめに
>そんな考え方をしたら面白い
でした。

>となれば、残りの大部分を占める文化と社会制度の問題ですね。
>男らしさ女らしさは、文化によって作られるものであって、
>問題は社会制度が作り出したものだということです。
>
>最近とても興味深い本が出版されました。
>その本のタイトルは<<男女という制度>>。私は「これだ」と思いました。
>(岩波・21世紀文学の創造-7・斎藤美奈子編)
>
ぜひ読んでみます。またまた考え及んでないと思われるので、楽しみです。
世界が広がる―――。

>まさにその答えは、男女という制度を考えることにあると思います。
>そこで、フェミニズムではなく。本のタイトルのパクリですが、
>「男女という制度」について考えるスレッドにしませんか。

その方がとても絞れていいですね。なるべく早めに読んでみます。

>例えば子供の物語でも、男は男としてかっこよく、女は女としてかっこよく描かれます。

リボンの騎士や、なが靴下のピッピくらいじゃダメですか?
>
>それぞれの文化として、かっこいい女性は散らかった汚い部屋の中を
>パンツ一丁でオナラしながらうろついたりはしないことになっています。

これすごく解り易い!

>知らないうちに「らしさ」を擦り込まれてしまったら、
>そのように振る舞えないとき、焦りや苦しみが倍増します。
>最近「かたづけられない女が増えている」なんてタイトルで
>女性のものすごく汚い部屋の写真が雑誌に載ったりしますが、
>それは、一人暮らしだったり、親が放任してたりして、かたづけなくても
>かっこ悪い思いをしないですむ暮らしの女性が増えているからでしょう。
>ましてや仕事で忙しかったりしたら「まっ、しょうがないよね」と思えます。
>心のありようは不精な男と変わらないのに必要以上に苦しめられるのは理不尽です。

この話し、世の中の保育園の母さんに教えたら、子どもたちがずいぶん
救われるでしょうね。「部屋が散らかっていても死なないから」
と何度自分に言い聞かせたことか。ダラしない自分に腹を立て、何度
子どもに八つ当たりしたことか。

>これは男も同じなんですよね。男は男らしさに苦しめられる。
>自分の好みや能力に反して、「男らしく」振る舞おうとするから
>無理が生じて、ただの粗野になったり、卑屈になったりする。

男の子を持つ母としていい話し聞けました。

うちの保育園児は「男のくせに泣くな」みたいな事をいわれると、
「どうして男だからって泣いちゃだめなの!男だって痛かったリ、
悔しかったら泣くのあたりまえでしょ!」
というのです。思わず子どもに感心してしまう親達です。

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No.53
Re:フェミニズムについて語りませんか?
投稿者---通りすがり(2001/11/30 06:30:25)


まいど〜。おはようございます。

>そうなんです。これ、重要ですね。私も実はあやふやな
>理解だったので、前回広辞苑を引いて確認しました。
>「女性を大切にすること」という意味もしっかりあって、

辞書は言葉の「本来の意味」のみならず現在の「用法」も意味として示しますから、
最初は勘違いであっても、それが一般化すればその言葉の意味となります。
でも、feminineのismですから、単に女性を大切にすることではないですよね(笑)

>けっこう深刻でデリケートで誤解されかねない重いテーマを、上手に
>エンターテーメントで披露していますよね。(ちょっと変な言葉です)

一応確認させていただきますが、この本はアラン&バーバラ・ピーズの
「話を聞かない男、地図が読めない女/藤井留美役」(主婦の友社)ですよね。
最近、出版社の方でこの本を短く編集したダイジェスト判
「言葉でわかる<話を聞かない男、地図が読めない女>のすれ違い」も出て
2匹目のドジョウとしてよく売れてるそうです(笑)。

決して価値がない本だとはいいません。ただ、この本のことを一言でいえば、
ものすごく古くさい一種の役割分担論を引っ張り出して、
最新の科学の成果と称する珍説で説明するトンデモ本だと思います。
ただ、恐るべき分かりやすさで読者を納得させてしまう構成力と
訳者の表現力には、エンターテイメントとして見るべきものがあります。
それだけに、私は注意すべき本の一つだと感じました。

>1960年代以前の生まれの人にとって、手本のない時代が現代なので、
>男女の新しいルールを作らないといけない、ということを訴えていました。
>確かに三代前から親世代までは、自分の親のように過ごせばOKだった
>のが、働く女性が当たり前だし、からだと心の不一致に悩む人が悩まない
>ですむ社会にすべきだし、大昔のように男が狩をしなくても飢えないし、
>子どもを産むかどうかは女性が自由意思で決めるのがあたりまえ。

この要約の上記の部分までは一見OKですね。ただしこれらは、
この本が出るずっと前からあって、多くの本に書かれていることだし、
これまでのフェミニズム運動の成果の引用といえます。肝心なのはその先。
差をどう考え、どう方向づけていくかというのが、この本の重要な部分ですね。
それをもう少し詳しく見てみましょう。

>それでも甲乙関係なく、種として男女の違いはある。ただし、不一致まで
>行かなくても男に近い女とその逆もある。種としての違いを認識する必要
>性は、異文化を理解することと同じく重要である、という事を言ってました。

この本に書かれた珍説を引用するまでもなく、男女の肉体には差があります。
しかし、最初に違うという発想から出発するのと、
違いはあるが意志の力は同じと考えるのでは大違いです。

これの問題は、男女差を人種の差に置き換えるとよく分かります。
人類はいくつかの人種に分類されています。東アジアの人間と中央アフリカの人間では
ものすごく差がありますね。それは同一人種の男女以上の差かも知れません。
著者の理屈でいけば、違いがあるのだから、それをはっきり認識せよということになる。
これではナチスの北方アーリア人種優位思想と同じですね(笑)

私達は、人種間の生物学的な差について何の垣根も感じるべきではないし、
その必要もないでしょう。それは文化の差を知ることとは全く違うことです。
文化の差は身体の差ではありませんから。

多民族国のアメリカでは人種による差別が残るとはいえ、全ての職業に全ての人種が見られますね。
陸上競技で黒人が上位を占めからといって、それが異文化だとは思わないし
彼らの運動能力が高いからといって、引退後肉体労働をしたいと思っている訳ではありませんよね。
男女間の生物学的な差も、この程度のものではないでしょうか。
我々が人種間の差より男女の差に執着するのは(人種差別主義者は別として)
互いに性欲を感じる相手だからかもしれません(笑)

私が、フェミニズムを語る時に変な社会生物学を引用すべきでないと、
この本を例に挙げたのは、こうした理由です。
つまり、男女の差を生み出してた文化や制度について考えるとき、
差はあるだからしょうがないという「科学」を持ち込んでも
差を固定化させるだけで、何の意味もないと思うからです。

>うちの保育園児は「男のくせに泣くな」みたいな事をいわれると、
>「どうして男だからって泣いちゃだめなの!男だって痛かったリ、
>悔しかったら泣くのあたりまえでしょ!」というのです。

正論ですねぇ。素直なお子達だ。フェミニズムは男も解放します。

それにしても、本の話ばかりで終わってしまったな。

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No.54
Re:フェミニズムについて語りませんか?
投稿者---M(2001/11/30 15:14:05)


まいどさんです。
>
>辞書は言葉の「本来の意味」のみならず現在の「用法」も意味として示しますから、
>最初は勘違いであっても、それが一般化すればその言葉の意味となります。
>でも、feminineのismですから、単に女性を大切にすることではないですよね(笑)
>
現在の「用法」として、とか説明欲しいですよね。
で、今回のようにフェミニズムを知りたいと思ったら「現代用語の基礎知識」
でしょうか?けっこうTVや雑誌で出てくるカタカナ言葉はもちろん、
日本語でも意味を知って使えると便利に使えるけど、意味がわからなくて
そのままという言葉が多いのです。これじゃいかん、といちいち辞典を引く
ことにしようと思ったとたん、あの説明じゃあちょっと・・・なんです。広辞苑

そこで、少しここで話して私のレベルと、影響されやすい性格や、情や感覚で
物事をつかんでしまうタイプなど理解いただけたのでは、と思うので、
お勧めの辞典1冊ご紹介下さい。

あ、やっぱり自分で探します。
「本屋に行って自分で探すのが本筋。甘えてはいけません」
とレスしようとしたでしょう?
そう言えば以前はるみさんから辞典についてのことを聞いたような、
みたような・・・・

>一応確認させていただきますが、この本はアラン&バーバラ・ピーズの
>「話を聞かない男、地図が読めない女/藤井留美役」(主婦の友社)ですよね。

そうです。

>最近、出版社の方でこの本を短く編集したダイジェスト判
>「言葉でわかる<話を聞かない男、地図が読めない女>のすれ違い」も出て
>2匹目のドジョウとしてよく売れてるそうです(笑)。

こちらはまだ読んでいません。

>ものすごく古くさい一種の役割分担論を引っ張り出して

初心者の私は古くさい論も知らないので、
むしろ入門編として良かったでしょうか?

この本では

男女平等は政治や道徳の問題だが、同質かどうかは科学の話しである。
同等と同質は別次元の話し。

平等とは、やりたいことを自由に選べるということだ。
男女が必ずしも同じことをやりたがらない、それがちがいである。
ただし男女は生まれつき異なる行動を「しがち」だということに
過ぎない。男女のどちらかが、かならず特定の行動をとる、あるいは
取るべきだと決めつけるつもりは毛頭ない。

何度も性差別と誤解しないように警告はしています。

通りすがりさんとは、同じ景色を見て、まったく逆の印象だったようです。

この本に「人間を知るためのガイドブック」とありました。

まったく知らない地域を面白おかしく書かれたガイドブック
があったとしましょう。
私は知らない地域だったので、もっと詳しく知りたくなったし、
行ってみることにしました。
一方、通りすがりさんはすでにご存知の地域だったので、
たくさんの嘘や誤解の部分を発見して、このガイドブックを見て
この地域をこんな風に思われるのは危険だ、と思います。
実際行ってみた私はあまりの現実との違いでがっかりしてしまいます。

こんなガイドブック見なければ行かなかったし、コレほど悪い印象は
持たなかったかもしれません。
でもこのガイドブックを見なければ知らないままでした。
さらに私なら、ガイドブックと違っても、行ったからにはかならず
なにがしか収穫があったと思えます。きっかけが掴めて良かったし、
今後はこういうものを鵜呑みにしないように学習する事でしょう。

>差はあるだからしょうがないという「科学」を持ち込んでも
>差を固定化させるだけで、何の意味もないと思うからです。

そうですね。「危険」という意味が理解できました。
その問題に目を向けさせてもらえたという意味で、私は著者に敬意を
払います。そして、物事の奥行きを考える視点が必要だと自分を諌め
ます。

>それにしても、本の話ばかりで終わってしまったな。

そうですね。まだ例の本は読んでないのでちょうど良かったです。
読んでみたら、また別の景色が見えるかもしれません。


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No.56
Re:フェミニズムについて語りませんか?
投稿者---通りすがり(2001/11/30 16:01:11)


ありゃ、追伸が入れ違いになってしまいました。
くどい説明をしてごめんなさい。
どうか気を悪くしないで下さい。

男脳、女脳の本の話はおしまいにします。

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No.55
Re:追伸
投稿者---通りすがり(2001/11/30 15:48:34)


前のレスのいい忘れを思い出したので、
ちょっとくどいようですが、書き足させて下さい。

>>1960年代以前の生まれの人にとって、手本のない時代が現代なので、
>>男女の新しいルールを作らないといけない、ということを訴えていました。
>>確かに三代前から親世代までは、自分の親のように過ごせばOKだった
>>のが、働く女性が当たり前だし、からだと心の不一致に悩む人が悩まない
>>ですむ社会にすべきだし、大昔のように男が狩をしなくても飢えないし、
>>子どもを産むかどうかは女性が自由意思で決めるのがあたりまえ。
>
>この要約の上記の部分までは一見OKですね。

「OK」と書きましたけど、これがよいと言う意味ではありません。

古い世代は、身体的な差によるルールの押しつけがあったから、
性差や心と身体の性の不一致に苦しむ人がいたわけですね。
そこで新しいルールということなんですが、どこも新しいことはなくて、
差別を実際の性から、男脳と女脳(笑)という二分法に変えて、
それぞれの脳に合った生き方をしようといってるだけです。
本質的には同じですね。古い価値観の再編に過ぎません。
著者は、実は保守的な性別観の持ち主であり、それを混沌とした現代に復活させるために
性ホルモンのシャワーみたいな話をしているのではないでしょうか。
私はこの「らしさ」という偏狭な価値観の押しつけが、諸悪の根源だと思うのです。
また、著者は「男女平等は政治や道徳の話、男女の本質的なちがいは科学の次元」などと
性差は科学的な事実(私は眉唾物と思ってますが)なのだから、
社会的な問題とは別だといってます。暗に両者は平等ではないといってるわけですね。