<ゲーム脳> 02/11/28 (日記より転記)

読書は脳を活性化させ、能力アップにつながるということは、最近とみにいわれているけれど、
これは、「本を読むと『前頭前野』という脳の前部が活性化されるため」らしい。
ここは注意力やコミュニケーションなどを担う部位なので、鍛えれば注意力が増し情緒豊かになるとか。

反対に、テレビゲームを毎日2〜7時間する子は、この「前頭前野」から、
脳の活動状態を示すβ波がほとんど出ていないとか。
この状態を「ゲーム脳」というらしい。

前頭前野は感情をコントロールする役割もあり、「ゲーム脳」ではこの働きが悪く、
ゆえに「キレやすい」性格につながる恐れがあると指摘する学者もいる。

バリー・サンダースの「本が死ぬところ暴力が生まれる」という本が何年か前に話題になったけど、
あれは、本を読むことによって自己が形成され、倫理性が身につく。
でも、子供たちがメディアにさらされ、消費社会に侵食されることにより、
識字能力が低下し、よって自己が育たず、暴力的になるとかいう説だった。

サンダースの説は、「識字」「非識字」の定義がかなりアバウトだったし、
個別の議論にもかなり乱暴な部分が眼についたので、それを読んだときは、人間はそう単純ではない、
メディアやテクノロジーは、利用する側次第でいくらでもコントロールできるものだし、
そう否定するものでもない、と思ったものだった。

でも、この「ゲーム脳」の話を聞くと、あの説が科学的に解明されたという感じがする。

この「前頭前野」からのβ波は、テレビゲームだけでなく、携帯とか、パソコンとか、
とにかくディスプレイの前に長時間座っていると、極端に少なくなるらしい。

ゲームでもネットでも、やっている時はそれなりに頭を使っていると思うのだけれど、
うーん、何が問題なんだろう。
画像は向こうから勝手にやって来るけど、読書には想像力が必要ということなのかな。

そういえば、アメリカの有名なプログラマたちなんかも、年齢(収入)が上がるに従い、
コンピュータ以外のことで生活のバランスを取ろうと躍起になっている様子が伺えるけど、
抽象物ばかり相手にしていると、脳がひとりでに拒絶反応を示すのかな。

小さい頃から、このようなメディアにさらされている今の子供たちには、
こういう危機意識というか、自己防衛が働かないかも。

良い子のみなさん
パソコンやテレビゲームは、大人になってからしましょうね(笑)。

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