- Joyful Note - - JOYFULYY v2.50y24m72 :Edit by Yamamoto - - i-mode改 - - resize.pl - - ExifInfo.pl - - Tomo_20080619-tomo : Edit by tomokun - - 携帯対応 -
シネマ歌舞伎で、玉三郎の昆劇「牡丹亭」を観てきました。
蘇州での玉三郎を追ったドキュメンタリーと、公演の2部構成。
ドキュメンタリーは付録かと思っていましたが、玉三郎の
人となりが垣間見えてこちらがメインのように見ごたえありました。
今更ですが、玉三郎は、素晴らしい役者ですね。
日々の練習の様子を見ていて鳥肌がたちました。
蘇州なまりの歌を、耳と口の動きで覚えていく様子、
繰り返し繰り返し、すごい集中力です。
才能もさることながら、このような努力があってこその
一流なのですね。
で、ドキュメンタリーの後に昆劇があって、全部で3時間半と長丁場。
舞台装置というのは特になく、場面の変化をあらわすのは、背景のカーテンだけ。
それに、小道具としてテーブルと椅子が一客あるのみ。
衣装とメイクが派手なので、引き立たせるように舞台背景は簡素なのかな。
セリフが全部歌で表現される、いわば、中国版オペラですが、
音程が短調&単調なので、すっかり子守唄。
中盤、不覚にもちょっと眠ってしまいました。(^^ゞ
昆劇は、しぐさや化粧、仮面などに、インド舞踊と似ていると感じたところがありました。
どちらが影響を受けたのかはわからないけれど、蘇州は絹の町、刺繍の町。
まさにシルクロードの基点ですものね。
大陸の文化は、シルクロードを通じて混じり合っているのを実感しました。
それにしても玉三郎の吸収力はすごいです。
歌いながらのセリフの声もとても美しく、すっかり昆劇の役者になっていました。
歌舞伎で培われた厳然たる物を既に持っているのに、異なる物を受け入れる時の謙虚さ。
予定と違うものがきたときに、抵抗したり拒否するのではなく、
一緒にジャンプすれば違う世界が見えるはずというような柔軟性。
中国人も魅了された品格ある静かなエネルギー。
すっかり、玉三郎ファンになってしまいました。
シネマ歌舞伎@JRシアター、次は11/21から、同じく玉三郎の「怪談牡丹灯篭」が
上映されます。12/4までと短いので、ご興味のある方はぜひ!