■Diary-2010年

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単衣タッサーと白相楽刺繍帯2010/06/15(火) 晴れ +15.8→+25.6  No.61


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野蚕糸(インドの山繭タサールサンと中国の栗繭)で織られた紬の単衣です。
艶とシャリ感があって着やすい着物です。

これ、実は、ネットのオークションで仕立てつきで35,000円と
破格値で落札したのですが、私はどうしても長羽織にしたくて、
出品者の呉服店の人が「旅館のどてらになりますよ」
とアドバイスしてくれたのに、それを押し切って作ってもらいました。

紬で作りたいと思ったのは、以前雑誌で見た、名和和子さんがお召しになっていた、
上田紬で作った羽織のイメージがあったのです。
ざっくりしていて、ちょっとツィードのジャケットのようで、ウールや紬の上に
ぴったりな羽織でした。
それで、この栗繭と、山繭の混じったざっくり感が、あれに近いものになるように
思い込んでしまったのです。

出来あがってきて、心弾ませて箱を開けたのに、羽織ってみて大ショック。
硬くて、案山子の上着のようでした。(^^;
生地に張りがありすぎるのです。
なるほど、「どてら」。
言葉で受けたイメージがずれていたことに、そのときやっと気づきました。
私は、「どてら」から、厚ぼったく出来ると言っているのだと思ったのです。

羽織は、普通、綸子や絞り、ちりめんのような柔らか物で作って、
てれんと下がる優雅なイメージのものなので、紬には向かないと言われたのだと
思い込んでしまったのです。
実物を見ないで買う危うさ、メールでのやり取りの落とし穴です。

後悔先に立たず。プロの言うことは聞くものです。
悲しくて悲しくて、どうしようかと思いましたが、そのままでは、着物も私も救われません。

次の日、東急デパートの呉服部に駆け込んで、和裁が出来る古株の店員さんに
単衣の羽織に出来ないか相談。
その方が言うには、この生地は単衣でも羽織には向かない。
上田紬というのは、ざっくりしているけれど、もっと柔らかいのだそうです。
これは、単衣の着物にむいてる生地とのこと。

ただ、丈が長いとはいえ、一度羽織になったものを着物にするには、
裁ち合わせのやり繰りが大変そうです。
ちょっと預からしてもらって考えてあげると受けてくれて、それから数ヶ月。
どう生地のやりくりをしてくれたのか、帯に隠れるところに剥ぎが入っただけで、
ちゃんと私の寸法で単衣の着物に仕立てなおしてくれました。
それもベトナム仕立て、1万円で。

自分のところで作ったものではないのに、それに私は、バーゲンで小物しか
買い物しない客なのに、顔なじみというだけで、なんとか、生かそうとしてくれて、
ほんとうにありがたいことでした。
おかげで、トータルでも、とても格安の着物になりました。

すぐに、先のネットの呉服屋さんにも経緯をメールして、アドバイスを
素直に聞かなかった自分の失敗、でもこうやってよみがえり、
いっそう愛着がわいたので、大切に着させてもらうと伝えました。
その方からも、もう少し踏み込んで説明すればよかった、
でも、愛用できるように変えられて良かったとお返事を頂きました。

このように、呉服の世界には、親切な職人かたぎの人が多いのですが、
あこぎな、押し付け商法の呉服屋のおかげで、呉服は高い、
呉服屋の敷居をまたぐのが怖いイメージになっているのが、残念です。
というわけで、反省やら感謝やらで良い経験になった、単衣の着物、初おろしです。

カテゴリ:着物まわり



No.62

同行の方たちの組み合わせです。
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左の人は、いつも渋い無地の紬着物が好みなのに、珍しくはんなり系。
彼女のおかあさんが、若かりし頃、自分のために縫うつもりで、裁ったままになっていた
着物を、早くしなきゃ私も着られない年になると、貰い受けて自分で縫ったものだそうです。
なので、裄も丈も彼女にはちょっと短いのです。
苦手という花柄ですが、すらっとしているのでよく似合ってました。

中の人は、ムガシルクの着物と帯。これは高いぞー(笑)

右の人は、「この着物、帯が地味だと丹前下になるのよー(笑)」と言ってましたけど、
池田重子さんの結城ちぢみでした。
それを格安で見つけた話、長くなるのでまたこんど(笑)。



伊勢木綿とイカット2010/05/28(金)  No.51

51_1.jpg  : 72 KBView Exif 51_1.jpg 51_2.jpg  : 62 KBView Exif 51_2.jpg
51_3.jpg  : 22 KB 25日の集まりのときの組み合わせです。
濃紺地に茶の細い縞の伊勢木綿に、木綿のイカットの帯です。
帯締めと帯び揚げは、20代の頃のもの。
太い丸ぐけで使いようがなかったのですが、この着物と帯にぴったりでした。
何でもとっておくものです。
帯留めは、ここに種明かしを書いていますが、イヤリングとペンダントヘッドを
利用したものです。着物と帯の組み合わせも、このときと同じです。
そろそろ単衣でも良いくらいの時期ですが、この日は雨で、気温も+11.2→+14.4と
肌寒かったので、木綿の着物にしました。
ちょっともっさりするのが玉に瑕ですが、単衣だし、温かいし、ぬれても平気と一石三鳥。

同行者の帯前を。
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51_6.jpg  : 163 KB 51_7.jpg  : 123 KB

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上段左の人です。
着物は、こげ茶地に、青い糸がネップツィードのように
混じった味わいのある柔らかい紬です。
帯を角出しという結び方にしています。
ほっそりした人なので、この結び方がよく似合っています。

カテゴリ:着物まわり



本日の組み合わせ2010/04/16(金) 晴れ +0.1→+9.6 No.32


というわけで、本日の着物、私は前回と同じなので、同行者のものを。
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左の人は光って見えにくいのですが、2色で織られた紬に柿渋染めの帯。
右はの人は、ムガシルクに、同じくムガシルクの帯。

32_3.jpg  : 34 KBView Exif 32_3.jpg 右の人は、羽織も着ていたのですが、
この羽織、色も素敵だったけど、裏が素敵でした。
おばあさんの古いつけ下げを解いたものだそうです。
この羽織も、羽尺(羽織用の反物・着物用より短い)で売られていたので、
せいぜい着丈は80センチくらいしか取れないところ。
今は1m以上の丈の長い羽織がはやりなので、
なんとしても長くしたいと、無理をして作ったそうです。

長さを取る為のポイントは襟の部分。
ここは通常は、反物の幅のまま、切らずに襟幅に畳んであり、左右の襟は、
背で切らずにつながっているので、見た目よりたくさん生地を使うのですが、
この場合、身丈優先で、幅を半分に切って、襟も後ろではいであります。
私は、長羽織から単衣の着物を作ってもらったことがありますが、
その反対のほうが、生地取りが難しいようで。
でも、こういうことが出来るのも、生地の裁断が最小限の着物ならではです。

カテゴリ:着物まわり



本日の組み合わせ2010/04/13(火) 曇り/小雨 +2.6→+8.8 No.30


夕べの札幌は、一晩中風が強くて、瞬間最大風速29mもあったようです。
今日もまだ、風が残っていて小雨模様でしたが、着物部ランチに行ってきました。

袷の季節は、5月一杯まで。
あとひと月ありますが、真綿系は温かいので、北海道でもせいぜい今月一杯。
5月は、塩沢とか大島とか、袷でもさらっとした着物になります。
帯の黒っぽいものも、暑苦しくなるので、今のうちにせっせと着なくちゃ。
というわけで、本日の組み合わせ。

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野蚕と栗繭で織られたシャリっと光沢のある着物と、ムガシルクの更紗柄の帯です。

同行者4人の帯前です。
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左の人は、沖縄の花織りの着物。リサイクルショップで小さかったので売れ残っていた
古い上質のものを見つけて格安で購入。自分で仕立て直ししたそうです。
帯締めの結び方が面白いです。真ん中を2度くぐらせて、前にしています。

右の人は、地模様がある色無地。
これもリサイクルショップで、なんと、1,500円だったそうです。
この人も自分で仕立て直して着ています。
手が利くと、サイズを気にせず格安の物を買えるからいいですよね。
で、こういうのを雨の日用の着物にするのだそうです。

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こちらの2人も雨の日用着物。左の人はポリエステル、右の人のはウールとか。
今のポリエステルは良く出来てて、触ってみなくちゃ絹物との違いがわからないです。

カテゴリ:着物まわり



羽織紐2010/03/27(土) 曇り→雪 -4.7→0.0 No.25

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色合いと、素材が気に入って買った羽織紐。ついてきたのが、こんな風なS字フック
なので、外れやすく、おちおちつけていられませんでした。
先日、着物友が、カニカンフックの羽織紐をしているのを見て、ああ、それなら
落ちなくて安心ねと、さっそく一番大きなサイズを買ってきて付け替えてみました。

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ついでに、落としたときに割れたらしいビーズを補修。
かけらがあると良かったのですが、どこで落としたものやら。
で、仕方がないので、パテで埋めました。
使ったのは、たまたま家にあったエポキシ系の水回り用のパテ。
この色なら、このままでもそう違和感ないんですが、乾くと、白色になるらしいので、
色をつけなくちゃいけないかな。

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良く見たら、羽織紐の長さはちょうどブレスレットと
同じくらいのサイズ。
カニカン金具と付け替えたら、そのまま使えそうです。
ということで、作ってみたのがこれ。
元は、ゆりっぺさんの次女さんが作ってくれた
ブレスレット。こんな風に帯留として使っていましたが、これからは羽織紐として愛用させてもらいます。
ひとつ出来たら、面白くなってきて、道具が出ているうちにと、手持ちのビーズと
使わないネックレスを解いたので、作ってみました。
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それがこれ。
左のは、羽織型の着物コートの前につけるつもりで、ちょっと長めにごつくしてみました。

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つけけたところです。
なかなか合うでしょ?(^。^)
このくらい厚い生地の乳(ち・羽織紐を通すループ状のところの呼び名)にも、
このカニカンのサイズで通りました。
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ちなみに、着るとこんな風です。(背中にはふくろうのピンバッチをつけています。)
既製品なのですが、形が好きで重宝しているのでいろんな生地で作ってみようと、
型紙は取ってあるのですが、まだそのまま。手のろくなりました。
次のシーズンまでには作らなくっちゃ。

いやー、それにしても、久しぶりの細かい作業で、老眼の進み具合を実感。
元がド近眼なので、細かい作業は、「中近」でもだめで、結局めがねを掛けないで、
目元20センチくらいでやるとアジャストすると気づき。
でも、そうなると、机の上も、テレビも見えないのです。
よく、近眼じゃない老眼の人がする、鼻めがねスタイルの反対があるといいんだけど。
それが、「近々」というジャンルのめがねなのかな?手芸するなら、そういうのも必要ですね。
年を取るということは、なにかと大変です(笑)。

カテゴリ:着物まわり



No.26

26_1.jpg  : 88 KBView Exif 26_1.jpg 26_2.jpg  : 80 KBView Exif 26_2.jpg
ちなみに、これは、23日の着物部ランチのときの組み合わせ。

帯は、30代後半の第一次着物マイブームだったときに、一目ぼれして買った紬八寸。
でも硬くて結べず、たんすの肥やしでしたが、作り帯にしたのでやっと日の目を見ました。

作り帯にすると、柄もちょうど良いところが出せるし、すぐに使えて
着物が億劫じゃなくなるのでいいですよ。





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