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昨日のケーキがらみで、裏方小道具の話を。
お菓子を膨らませるのに、ベイキングパウダー(以下BP)を使いますが、
何年か前から、アルミニウムフリーというのを見かけるようになりました。
一時期、アルツハイマーの要因にアルミニウムの摂取が関係しているということで、
アルミニウムは、お鍋からアルミフォイルまですっかり嫌われていましたね。
今では、アルツハイマー症との関連性は、完全に否定されていますし、
健康であれば、人間の体は不要な物質を体の外に排出するシステムを持っているので、
心配ないと思いますが、必要がないものは、摂らないに越したことはないわけで。
と、手持ちの3種のBPの裏の表示をみてみました。
まずは、アルミニウムが入っていないもの。アメリカの「RUMFORD社」のです。
入っているのは、「炭酸水素ナトリウム・・・42%」、これは重曹ですね。アルカリ性。
生地に練り込まれた重曹は、加熱すると、「水」と「二酸化炭素」を吐き出します。
この二酸化炭素のガスが、生地の中で膨らんで気泡を作り、生地をふんわりとさせるのですね。
ガスを吐き出した後に残るのが炭酸ナトリウム。
なので、重曹だけだと、焼き上がりの色が黄色くなって、独特の苦味が出ます。
この炭酸水素ナトリウムを中和して、よりガスを発生させるため、酸性の「助剤」として
この製品は、「第一リン酸カルシウム・・・32%」を配合しています。
「第一リン酸カルシウム」は、天然の鉱物に含まれるもので、カルシウム強化剤としても、
色んな食品に配合されているようです。
そのためか、これにも「カルシウム剤として使用する場合」の記述があります。
残りの成分は、コーンスターチ(26%)、これは増量のためじゃなくて(笑)、
使う前に、アルカリと酸を反応させないための隔離剤の役目のようです。
これも同じく、アルミニウムフリー。日本製。明治屋のBPです。
「リン酸二水素ナトリウム・・・40%」
「炭酸水素ナトリウム(重曹)・・・28%」、
酸性の助剤のほうが配合が多いのですね。
もうひとつ「L-酒石酸水素カリウム」が、3%入っています。
これは、クリームオブタータのことですね。
昔の料理本には、メレンゲを作るときに使うように書いていましたから、
泡を安定させる力があるのかな。
3つ目は、昔からおなじみのアイコクの赤缶です。
少量でよく膨らみ、ソーダ臭さが少なく、種を混ぜて時間がたっても
へこたれにくいので、プロも使っているようです。
しかし、よく見ると上記2種より添加物が入っていますね。
「炭酸水素ナトリウム(重曹)・・・25%」
「焼きミョウバン・・・25%」←これがアルミニウムなのですね。
(硫酸アルミニウムカリウム)というらしいです<ミョウバン
「第一リン酸カルシウム・・・15%」
「d-酒石酸水素カリウム・・・0.5%」
「グリセリン脂肪酸エステル・・・1.0%」
「食品素材(たぶんコーンスターチ)・・・33.5%」
こうして見ると、アルミニウムが入っている、いないにかかわらず、
ベイキングパウダー自体が化合物の固まり、だから「食品添加物」なわけで。
ま、ケーキに使う量は、1体に付き、小さじ1とか2とかですから、
一人分はごくわずかな量。
害があるとは思えませんが、それでも心配な向きは、卵の力だけに頼るしかないかな。