■花の土■
花をたくさん咲かせる土を作りましょう
■良い土の条件 ・通気性・水はけ・保水性・保肥性がよい。 ・有機物を含み、軽すぎず重すぎず、ほどよいPH、清潔で異物が混じっていない。 |
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■土壌改良剤---花壇(地植え)の場合 土を柔らかくし、水はけをよくし、適度な保水性を持ち、通気性がある土にする目的で使うもの。 有用な土壌菌が住みやすくなるので、根が肥料を吸収しやすく根張りがよくなります。 基本の改良剤の他に、それぞれの土壌の性質に合ったものを組み合わせます。 |
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基本 | 牛糞堆肥 牛糞を元に作った堆肥が、草花に向いています。 醗酵が充分進んだものを選びましょう。 未熟なものは根を傷めます。 市販品は未熟なものが多いので注意が必要。 秋から冬にかけて混ぜ込んでおいて、土中で完熟させると安全です。 1u当たり30〜40L漉き込みます。 通気性、保水性をよくし、微生物を活性化し、根が張りやすい ふわふわの土にしてくれます。 肥料分は少ないので、改良目的で使います。 |
パーライト(粉末状) 用土の通気性、排水性の改善に使います。 黒曜岩が原料の物もありますが、真珠岩が原料のパーライトが花壇向き。 1u当たり10〜30L漉き込みます。 |
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粘土質 | 腐葉土 牛糞堆肥と同様、微生物を活性化し、根が張りやすい、 ミミズがたくさんいる、ふわふわの土にしてくれます。 葉が黒くなり、崩れかけている完熟品を選ぶ事。 未熟だと、牛糞堆肥と同じくガスが発生し根を傷めます。 ピートモスも同じ様な目的で使えますが、微生物を活性化することは 期待できません。また、弱酸性なので、使う場合は酸度調整済みを選ぶ事。 |
砂質 | 赤玉 関東ロームの中層にある赤土を乾燥させて粒にしたものです。 通気性は悪いのですが、無菌の弱酸性土なので、砂地に混ぜると、 保水性、保肥性を高め通気性は維持します。 もちろん、黒土を混ぜ込んでもOK。 この他、砂地の保水性、保肥性を高めるには、 腐葉土・ピートモスも使えます。 |
酸性 | 苦土石灰 土の酸度を調べるには、ガーデンセンターなどで売っている試験キットを 使うのが簡単です。また土を蒸留水に溶かして、その上澄みを PH試験紙で調べる方法でもわかります。 PHは5.5〜6.5が植物の生育に向いていると言われています。 これより数値が低ければ酸性、高ければアルカリ性に傾いている土になります。 酸性が強い場合は、石灰を混ぜますが、効果が穏やかで、微量要素の マグネシウムを補える苦土石灰がおすすめです。 施すときは、まんべんなく土に混ぜ込みますが、この時注意しなければ いけないのは、堆肥や肥料と一緒に施さないことです。 (窒素成分がアンモニアになって飛散することがあるため) まず石灰を施し、最低1週間、できれば1ヶ月おいてから、 堆肥と元肥を施す。 |
■肥料---花壇(地植え)の場合 | |
有機質肥料 | 油粕・骨粉 元肥として使います。 有機質をベースとして、化成肥料はそれを補うものとして使うと、 花を長く咲かせ続ける事が出来ます。 使用量はそれぞれの袋に書かれている量を目安にして下さい。 |
化成肥料 | 緩効性肥料 マグアンプKなど 追肥として使います。 一年草中心なら元肥をたっぷり施せば追肥は必要ありません。 ただし、花期が長いパンジー、バーベナ、ペチュニアには施します。 この場合は月に一度1u当たりひとつかみ(20gくらい)を株元にまいて、 表土と混ぜ合わせておきます。 宿根草の場合は、春と秋に化成肥料か配合肥料を 1u当たりひとつかみ強(30gくらい)をやはり株元にまいて、 表土と混ぜ合わせておきます。 また、花後に球根を太らせる必要がある球根類にも使います。 |
■改良剤と元肥の施し方---初めての場合(植物が植わっていない状態) | |
改良材と肥料を、花を植えようとする場所に均等にばら撒き、深さ30〜40センチくらいまで漉き込んで よく耕します。そのまま1〜2週間寝かせます。 |
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■改良剤と元肥の施し方---2度目以降(植物が植わっている状態) | |
堆肥は数ヶ月で分解して土になるので、年に1度は漉き込みましょう。 植物と植物の間の、根を傷つけない場所に、移植用のシャベルなどを使って漉き込みます。 春先の球根類が芽を出し始める頃、一年草を植え付ける前あたりが、適期です。 |
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■水はけが悪い場所に花壇を作る場合 | |
雨の後、水溜りができて、いつまでも水気が残るような土では、根を深く張れないので、 花を植えてもうまく育ってくれません。 そういう場所に花を植えるには、何かで土留めをして土を入れ高さを出してやると、 ちょうど畝のようになり水はけが良くなるので、植物が元気に育つようになります。 土留めに使う材料は、丸太や枕木、レンガ、石など。素材によって雰囲気も変り、 植える草花も上に伸びるものだけでなく、手前に枝垂れるものを植えて楽しめます。 |
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■酸性が強い土の場合 | |
たいていの植物は、弱酸性でよく育つので、年に1度は苦土石灰などを混ぜてPH調整をします。 但し、植物にも酸度の好みがあるようです。 一般的にツツジ科の植物は酸性を好むと言われています。 これには、ツツジ、サツキの他、ブルーベリー、エリカなど最近人気の植物も含まれています。 また、青色のアジサイも酸性が強い土地だと、青みが鮮やかになります。 これらを植えるときには、石灰は必要ありません。 反対に近頃流行りのヨーロッパ産の植物には、酸性に弱いものが多くあるようです。 代表的なのが、ラベンダーなどのハーブ類です。 花壇の土の酸度を知り、そのPHにあわせた植物を選ぶか、あるいは、計画的に酸度調整をして、 好みの植物を植えるか、いずれにしても、土壌酸度にも気を配りましょう。 スギナ、オオバコが多く生えている場所は、土が酸性に傾いているという印です。 ちなみに、アルカリが強い土の場合は、酸度調整をしていないピートモスを混ぜます。 |
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■土の再生(異物が混じっていたり清潔でない土の場合) | |
まず、不純物を取り除きます。できればふるいを通して、雑草の根や小石なども取り除きます。 それから、剣先スコップで30〜40センチ掘って天地を返します。 天地変えをする時には、苦土石灰を施し、消毒のためにベルミノ剤やTPN剤の1000倍希釈液をかけます。 薬剤の代わりに、80℃以上の熱湯をまいてもOK。 土の中には有機物を増やす良いバクテリアと、立ち枯れ病などを誘発する悪いバクテリアがいます。 良いバクテリアは空気を好み、悪いバクテリアは空気を嫌うので、天地変えをすることで、 悪いバクテリアを減らす事が出来ます。 また、土の中にいる虫の卵や、さなぎなども退治できます。 この作業は、植付けの1〜2ヶ月前にはすませておくのが理想です。 本州なら冬の間に、北海道なら秋口か雪融け直後にしておくと、湿った土の中まで霜が降りて、 土中の病原虫を駆除できます。 また、土が霜によって風化するので、土質がよくなります。 |
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■コンテナー(鉢)の土---戸外置きの場合 市販の培養土を使うのが便利です。 これにバーク堆肥(牛糞堆肥より匂いが少ない)と腐葉土またはピートモス(酸度調整済み)を 1割くらいずつ混ぜ込みます。 ハンギングにする場合は、軽くするために、パーライト(又はバーミキュライト)を3割くらい加えます。 ■プランターへの施肥 上記の土に元肥として、油粕・骨粉・マグアンプKを多めに施します。 コンテナ栽培の場合、限られた土で育つため、肥料切れを起こしがちですので、蕾があがってきたら ハイポネックスなどの液肥を、1000倍に希釈したもの1〜2週間に1回、 水遣り代わりに与えると良いでしょう。 ■コンテナー(鉢)の古土の再生 毎年新しい土を買うのはもったいない。それにベランダ園芸の場合捨てる場所にも困ります。 しかも上に書いたような土の場合、腐葉土が入っていますから、1年使ったあとは、 有機物や微生物が増えて、良い土質になっています。 そこで、不純物を除いて、悪くなった排水性や保水性を補って使いたいものです。 病原菌や虫の卵は真夏の太陽熱、または真冬の寒気にさらすと、ほとんどやっつける事が出来ます。 古土はふるいにかけて不純物を取り除いたら、2重にしたゴミ袋などに詰めて、 その時期(真夏か真冬)まで保存しておきます。 真冬の場合: 育苗箱(苗を買ったとき入れてくれる黒い網状になったプラスチック箱)に不織布を敷き そこに土をあけて、消毒のために熱湯あるいはベルミノ剤やTPN剤の1000倍希釈液をかけます。 そのまま戸外において、霜にあわせます。可能ならば春までに2〜3度天地変えする。 真夏の場合: 丈夫なビニール袋に半分ほど土を入れて、ジョウロで水をかけ土を湿らせる。 これを、太陽があたる平らな場所(コンクリート面など)に数日放置します。 太陽熱で蒸気消毒して病害虫を駆除するわけですから、土が湿っていなければ効果がありません。 このようにして、消毒・再生した土に、2〜3割の新しい土(赤玉7・腐葉土3の割合)を加えて使います ■オマケ:鉢底の石を再利用しやすくするために一工夫(06/10/09追記) 鉢底に水はけをよくするために入れる軽石。 これを鉢底に入れるときに、玉ねぎネットや生ゴミネットにいれ結束バンドで口を止めてから 鉢底に入れます。 こうすると、使い終わった土を取り出すときに鉢土と混じらないので、始末が手早く出来ます。 袋のまま、洗って土を落とし、熱湯をかけるなどして殺菌してから保存しておくと、 来春またそのまま使えます。 |
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