忍者物語その4  4月3日 (水)〜4月6日(土)

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はるみん さて、ばあやたちは、5人ずつ3組に分かれて、1組は赤ちゃんになったあみぃ、
もう1組は行き倒れの青年の面倒を見ることに。しかしこのあみぃ、見かけはあかんぼですが、
ちゃんと口も聞けるし、中味はジュクジョのまま。そう、ちょうど梅図かずおのマンガの
ヘビ少女のようにしっかりしたあかんぼだったのでした。
で、残りの1組のばあやはというと・・・・、


パンドラ 残りの一組は労働待遇の改善を求めて遵法闘争に入ったのでした。
第1組「おしめの洗濯が間に合わないわ、だれか手伝ってっ」
第3組「今、洗い桶にお湯を汲んでます。スプーンリレーで」

第2組「あの行き倒れって、ものすごく食べるんだけど、
     どなたか買い物に行ってもらえないかしら」

第3組(しめたっ、牛歩戦術の出番よっ)
と言うわけで、加賀屋は大混乱に陥ったのでした。

パンドラ 赤ん坊になったとは言え、そこはそれ、しっかり者の女将さんですから、

はるみん 「お前さんたち、働きが悪いと、お給金カットするよ」
「その代わり、よく働いた人には、若返りの水を1滴飲ませてあげよう」
と、飴と鞭を使いわけて、今まで通り加賀屋を切り盛りしていたのですが、

南三条 きのいいものたちは、若返りの水を飲んで、どんどん若くなり、
ついにはおかみさん同様赤ん坊になってしまいました。

大人は働きの悪いものばかりが残ってしまったので、

はるみん 怒ったあみぃは、ばあやたちの手厚い看護ですっかり体力を回復したあの青年に
今度は「年を取る水」を探して持って来るように命じました。
運び込まれた時やつれきっていた青年は、実はあの忠ぶらりんだったのです。
今ではすっかり生来の美しさを取り戻していたものですから、

パンドラ と、ギャラリーが騒いでいるうちに、忠ぶらりんはこっそり素早く旅立っていったのでした。

はるみん 忠ぶらりんが旅立ったあとも、自称若い女が加賀屋に押しかけ、
店の前は連日押すな押すなの見物客、
それを見逃すおかみではありません。
そこで、何かこの女たちを相手にうまい商売はないかと考え、

パンドラ 「ばんとうもでっちも、みんなかんがえるのじゃぁ。だあだあ。おちっこ」

はるみん でっちA「れでぃーすさら金なんかはいかがでしょう」
でっちB「占いは、相変わらず人気のようですが。」

南三条 でっちC「チャネリングとか前世占い、ハンドル占いなんぞいかがでしょ」

パンドラ 占いという声が複数でたので、安易ですが女将は加賀屋の一部に
占いの館をオープンしました。

これがなんと大当たり。若い女性だけでなく決断力のない若い男性や人生に迷いを感じた
中高年にもウケたのです


K そこへ現れたのが大槻センセ。いきなり占い師を殴り倒しました。
占い師は驚いて「痛いじゃないの、いきなりナニすんのさっ」
大槻センセはさも不思議そうな口調で
「あれ〜?占い師なら、今日殴られることぐらい分かってたでしょ?。何故驚くの?」
さっきまで占いに集まっていた客は、今度は面白半分に大槻センセを応援し始めました。
金返せの大合唱です・・・


パンドラ が、よく見ると金返せと騒いでいるのはお金なんか払っていない野次馬。

パンドラ が、これを業務妨害と騒ぎ立てるのも大人げないと、赤ん坊になった女将は
思いました。そこで、


はるみん 例の杖を取り出し大槻センセを撃退する事にしました。
人垣の陰から素早く、ゴツンとイッパツ。
「誰だ、今私の頭を殴ったヤツは」と険しい顔で、センセは後ろにいた連中を
にらみつけました。


はるみん すると、そこにいたヤジウマは、「わたしじゃないわ」「おれじゃねぇえよ」と
みんな気味の悪いものでも見るように、ジリジリとセンセから離れていきました。


はるみん 周りに誰もいなくなったのを見計らって、杖は素早くもう一発、センセの肩を叩きました。
そこにいた連中には杖が見えません。なのにセンセはまたもや殴られたとがなっています。

はるみん そこへ現れたのが、加賀屋専属霊能者の宜保I子センセ。
「あなたの水子の霊が、あなたの傲慢な態度を戒めに現れています。
急いで先祖の墓に詣でて供養をしないと、この先あなたの身に大変なことがおこります。」
と大槻センセに厳かに言い渡しました。


はるみん それを聞いた大槻センセ「いつの日かきっとこれを科学的に証明してやろう!」と言い残し、
その場を立ち去って行きました。

はるみん なにはともあれ、この一幕のおかげで、加賀屋は神がかりとの噂が広がり人気はウナギのぼり、
またもや連日押すな押すなの大盛況。そんな毎日にホクホク顔のおかみでしたが、

K その時女中の中に中絶経験のある女がおりました。
水子の話を聞いて、怒りがこみ上げてきました。
「占いも、水子供養も、人の弱みにつけこむ最低の商売よ、こうしてやる」と叫ぶと、
加賀屋に火を放ちました。おりからの西風に煽られ、ぼうぼうと・・・・


はるみん 燃え上がり、おかみが一代で築き上げた加賀屋の身代は、灰となってしまいました。
ちゃんちゃん。


amy 保険をかけておいたもんね〜〜。(^-^)  保険金がっぽがっぽだもんね〜〜。
めでたし、めでたし。


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