■別冊日記
遠出やトピックなど、ちょっと画像が多いものをまとめました。
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二部式作り帯2008/01/29(火) 晴れ-4.5→+1.3 No.229


帯を胴に巻く部分と、おたいこを作る部分の2つに分けたものです。
おたいこ部分を作っていないので、好きな大きさのおたいこにできます。

表裏使える帯や、おたいこ以外の結び方もしたい帯向きです。
作り帯(つけ帯)ほど簡単ではありませんが、それでも、結んだりひねったりしないので、
1本のままの帯よりはずっと楽です。

カテゴリ:作り帯



No.231


寸法の配分はこのとおり。


胴部分は、幅を半分に折って、上の図のように紐をつけます。
紐はモスリンの腰紐を半分に切ったものを使っています。


おたいこ部分はこのように、タックを取って紐をつけます。



No.232

232_1.jpg  : 78 KBView Exif 232_1.jpg 232_2.jpg  : 72 KBView Exif 232_2.jpg

232_3.jpg  : 69 KBView Exif 232_3.jpg
胴に巻く部分は上に紐がついている手の部分が、
ウエストの斜め後、おたいこの端くらいに
来るように巻きます。
おたいこを背負って、お好みに畳み、
手を中に通してできあがり。


装着で一番簡単なのは作り帯、2番目が畳んで作る作り帯だとしたら、これは3番目。
一本の帯を結ぶよりは簡単だけど、結ばない、ひねらない、ということと、
好きな大きさにおたいこを作れる。
ちょっと粋な結び方もできる。
両面帯の裏も使える。というのが利点。
後ろでお太鼓を作る大変さは残ります。要研究。



作り帯(つけ帯)2008/01/18(金) 晴れ→雪-7.7→-3.7 No.227


前回、紹介した、畳んで作る作り帯も便利ですが、胴とおたいこを分けて、
おたいこの形を作って背負うだけの、ほんとの作り帯にしてしまったほうが、もっとラクチン。
腕が上がらないときも、急いでいるときもこれなら大丈夫。

切るのはもったいない、と最初は思いますが、結ぶのが面倒と箪笥の肥やしになるほうが
よほどもったいない。
1度この帯を使ったら、もう長いまま振り回して結ぶ帯には戻れません。

この帯は、私一代限り、おたいこでしか結ばないわと言う帯なら、ぜひこれにしましょう。
特に、前とおたいこだけに柄がある帯や、逆向き柄の帯には最適。
ちょうどいいところが出せます。
ごわごわ結びにくい帯やヘナヘナ華奢な帯にももってこい。

いかにもというような、かっちりした形にならないように、ちょっと工夫してみました。

*これは出来上がった帯を使っていますが、
同じ要領で、帯地以外の布でも作ることができます。

カテゴリ:作り帯



No.228



228_1.jpg  : 32 KB
帯はこのような寸法で切ります(縫い代込み)。
もし長さが足りないようでしたら、おたいこと手の分を
優先して取り、胴に巻く帯に、足し布をしてください。

胴部分の長さは、理想は2回りですが、最低、
1周+重なり分として10センチあれば大丈夫です。


■胴に巻く帯を作ります。

228_2.jpg  : 26 KB 前帯にポイント柄のある帯の場合、
端から柄までの長さは、胴回りの半分に
なるように調整します。
もし余るようなら、切って反対側の端に足します。
(反対側は内側になるので目立たない)



228_3.jpg  : 22 KB 228_4.jpg  : 30 KB
帯を幅の半分に折って輪になる側に紐をつけます。

*紐は巻いて前側で結ぶので、帯の上側についていたほうが、帯揚げなどに隠れて
目立たないと思いますが、帯を巻くときは、下側を締めて上は緩くしたほうが
楽なので、下につけてみました。これはお好みでどうぞ。

帯幅はお好みですが、両面で前柄が違う出方をする帯の場合、
ちょうど半分に折っておいたほうがどちらも使えて便利です。

*裏側の前柄を出したいときは、反対巻きにする

■次におたいこ部分を作ります。

228_5.jpg  : 9 KB 228_6.jpg  : 27 KB
手の部分の幅を半分に折って、輪になっているほうを下に
おたいこになる部分を図のように配置します。
おたいこの付け根には2箇所、2cmくらいずつつまんでタックをとります。
こうすると、おたいこにした時に、山に丸みができてより自然な感じになります。

228_7.jpg  : 37 KB
おたいこと手を綴じ付けます。
縫う部分は部分は、Xマークになっているところです。
点線の部分は折り山です。


228_8.jpg  : 26 KB おたいこ部分を手前に倒しておたいこを作ります。
228_9.jpg  : 44 KB 228_10.jpg  : 53 KB
右側の手を畳んで、おたいこの中を通して左側に出します。
手の出し具合はお好みで。
タックを取っているので、右側の輪になった部分がいくらか斜めになります。

228_11.jpg  : 60 KB 228_12.jpg  : 40 KB
左側に出た手に重なる後ろ側の部分を表から見えないように1〜2センチ控えて綴じます。
手の部分とおたいこを綴じ付けます。
縫う部分は白い印になっているところです。
上の大きいXは、おたいこを畳んで2重になった部分まで通して(一番表ははずす)綴じます。
必要ならば帯山の内側に紐をつけてもいいと思います。(帯揚げの下になるので目立たない)

228_13.jpg  : 47 KB 出来上がりです。
おたいこの長さ(高さ)はお好みですが、
背の高い人や、礼装の着物に合わせる帯の場合は
帯幅と同じくらいの31センチくらい、
タレは10センチくらいとか。
私は小紋や紬などのおしゃれ着の時は、
大体28〜29センチで、タレは7.5〜8センチと
いくらか小ぶりにしています。


■お太鼓の大きさを決めかねる場合
お太鼓部分の大きさは、帯枕をつけるときに折り込んで小さくすることも出来るので、
生地に余裕があるようでしたら、幅分の高さで作っておかれることをお薦めします。

*次は、両面使える帯や、おたいこの大きさを変えたい場合の作り帯をご紹介します。



切らない作り帯2007/12/13(木) 曇り-0.1→+2.9 No.219


着物を着る時に、一番面倒で億劫なのは帯結びだと思います。
年代が上がるにつれ、体の柔軟性は失われるというのに、
後の見えないところで鏡越しに確認しながら、四苦八苦の帯結び。
それに柄があったりなんかすると、結ぶたび、出てくるところが違ったりして
思うに任せず、出来上がったときには大汗かいて、せっかくの襟元ずるずる、
なんてこともあったりして、まったく不合理この上なし。

そんな時にピッタリなのが、作り帯。
お太鼓部分と胴に巻く部分を切り離して、お太鼓を作って綴じ付けてあるので、
時間がないときにも、さっと装着できて便利。

でも、買ったとき高かったのよねぇ〜という記憶で、切るには忍びない帯。
これを何とか簡単に出番を作れないものかと、探して出てきたのが
切らないで作る、作り帯です。

この方法は、色々なところで紹介されていますが、細かいところがちょっと
わかりにくかったので、私なりに、実際やってみながら、自分がつまづいたところを、
わかりやすいように作ってみました。

カテゴリ:作り帯



No.220

まず帯の裏側を上に、左側にお太鼓部分、右に手のほうが来るように置きます。
帯を全部広げなくても大丈夫。
左側のお太鼓部分+アルファー、両手を広げたくらいのスペースがあればよろしいです。


全体の配分はこういう感じです。
では、作っていきましょう。

220_1.jpg  : 27 KBView Exif 220_1.jpg 220_2.jpg  : 30 KBView Exif 220_2.jpg
まず、左側のお太鼓になる部分を量ります。
定規を当ててもいいのですが、このように生地端を三角に折って、
パタンパタンと畳んで、三角で計った帯幅の2,5倍の長さを取って、
そこに印代わりにクリップでも止めておきます。

*帯幅が31センチだとすると、2,5倍は77.5センチなのですが、畳んで計ると
それより厚み分長くなって80センチくらいになるはずです。

■これは、名古屋帯の場合の寸法です。
袋帯で2重太鼓を作りたい時は、お太鼓になる部分を、幅の5倍取ってください。
後の手順は同じです。

220_3.jpg  : 24 KB
印のところが、底辺になるように、
右側の生地の端をつまんで、
中心線で三角になるようにします。

名古屋仕立ての帯は、胴に巻くところとお太鼓の分かれ目のあたりを三角に
折っていますよね。この三角もあの位置です。220_4.gif  : 1 KB
220_5.jpg  : 28 KBView Exif 220_5.jpg 220_6.jpg  : 25 KBView Exif 220_6.jpg
三角の頂点から右の部分は、中心線で2つに折って、お太鼓部分に直角に、向こう側に倒します。
220_7.jpg  : 30 KBView Exif 220_7.jpg
中を見るとこんな感じ。
手前がお太鼓用部分、
左に倒れているのが胴と手になる分


220_8.jpg  : 38 KBView Exif 220_8.jpg
この三角の底辺、重なっているところを
クリップで止めて固定するので、
帯が傷むのが気になるようなら、
タオルの切れ端などを当てておきます。

220_9.jpg  : 33 KB 220_10.jpg  : 28 KB
おたいこを作る部分と反対側の端が手になります。
おたいこの幅+4〜5センチの長さ分を、おたいこの下を通って左側に出します。
胴の部分は、右端で輪になっています。見えているほうが表側。



No.221

221_1.jpg  : 38 KB
上のおたいこ部分を、手前に持ってきて畳んで、
おたいこを作ります。
おたいこやタレの長さは、体格とお好みで。
礼装用は、帯幅、タレも10センチほどといいますが、
私は、普段着やおしゃれ着は、26.5〜28.5くらい、
タレの部分の長さは、7.5〜9センチ位にしています。


221_2.jpg  : 27 KB 221_3.jpg  : 35 KB
左側に持ってきている「手」の部分を、お太鼓の中をくぐらせて右側に出します。
くぐらせる場所は、お太鼓のすぐ下。

221_4.jpg  : 41 KB 出来上がりはこんな風です。
お太鼓から出ている手は、
2〜3センチといったところでしょうか。
バランスとお好みで。
右側に伸びているのが胴になる部分。
右端は輪になっています。



No.222

222_1.jpg  : 45 KBView Exif 222_1.jpg 222_2.jpg  : 46 KBView Exif 222_2.jpg
帯枕を入れます。
*余談ですが、帯枕に、こんな風にガーゼを巻いて綴じ付けておくと便利です。
なさっている方も多いと思いますが。
222_3.jpg  : 46 KBView Exif 222_3.jpg 帯揚げを枕に巻いてゴムで止めておきます。

222_4.jpg  : 44 KB 222_5.jpg  : 33 KB
222_6.jpg  : 37 KB

帯締めと仮紐も一緒に通して、画像の様に
4箇所を大きな洗濯バサミで止めておきます。


222_7.jpg  : 29 KB 222_8.jpg  : 31 KB
止めかたはこんな風。
お太鼓だけでなく、下の胴に巻く部分やタレも一緒にしっかり挟みます。

222_9.jpg  : 30 KB 裏から見るとこんな感じ。



No.226

ちなみに、胴の前に模様がある帯の場合は、次のようにあわせます。

226_1.jpg  : 36 KBView Exif 226_1.jpg
ちょうど良い位置に模様が来るように、
胴巻き部分の長さを調整します。


226_2.jpg  : 33 KBView Exif 226_2.jpg 帯止めで、胴回りを測ります。
その半分の長さを三角のところから
測った位置に模様が来るようにして、
余るようなら、三角のところに寄せて
畳んで三角と一緒にクリップで止めておきます。


226_3.jpg  : 51 KBView Exif 226_3.jpg このようにお太鼓に模様がある帯も、
この方法なら、見ながらお太鼓を作れるので、
柄を好きなように出せます。



No.223


出来上がった帯を装着します。
223_1.jpg  : 35 KB 223_2.jpg  : 36 KB
帯枕の紐と帯揚げを持って帯を背中にピッタリ沿うように背負って、
帯枕の紐と帯揚げを胸元(帯位置より上)で縛っておきます。
胴に巻く部分は輪の状態で横に下がっています。

223_3.jpg  : 25 KB
帯板ですが、胴に巻く部分に差し入れてもいいのですが、
このような先に胴に巻いて使うタイプも便利です。
これは後でマジックテープ止めになっていますが、
お手持ちの帯板に紐をつけても同じように使えますよ。




No.224

224_1.jpg  : 39 KB 224_2.jpg  : 35 KB
胴の部分は、2重のまま、前を通って後へ巻いて、巻き終わりを
お太鼓の下にくぐらせます。
224_3.jpg  : 43 KB
帯を下から見るとこういう感じです。
クリップを印代わりに止めているところが
お太鼓の中心あたりです。
(実際はこのクリップは必要ありません)

224_4.jpg  : 35 KB 224_5.jpg  : 37 KB
左は三角に折ったところの頂点。右は巻く部分のお太鼓の下になる部分輪になっています。
ここに指を入れて、両方を少しずつ引っ張って帯を締めて行きます。

224_6.jpg  : 50 KB 224_7.jpg  : 49 KB
締めたら、仮紐で止めて、帯締め、帯揚げを結んで、洗濯バサミをはずして出来上がり。
帯の材質によっては、しっかりと締めにくいことがあります。
少しずつ寄せながら、後に向かって締めていくとうまくいきます。

この方法は、前もって用意して置けるので時間がないときに便利。
結んでいないので、下がってきそうですが、案外大丈夫です。
また、もし下がってきても、上の輪になったところに指を入れて締めなおせば大丈夫。



No.225

もし、いつも同じお太鼓で、他の結び方をしないのなら、クリップで留めたところや
要所要所を縫い付けて、三角のところに、紐をつけておくともっと便利です。

225_1.jpg  : 24 KB 縫う場所は、まずはクリップで留めた
三角の底辺のところ。
クリップ止めしなくてもよいように
2本取りした糸で粗く綴じ付けます。


225_2.jpg  : 35 KB それと、お太鼓の印のところ。
手縫いで粗くても大丈夫です。
帯と同じような色の糸で、粗くてよいので、
表から目立たないように、お太鼓の一番上の布以外
全部、胴巻き部分や手など、折りたたんだ状態を
維持できるように縫い合わせます。

225_3.jpg  : 28 KB 225_4.jpg  : 32 KB

225_5.jpg  : 32 KB 225_6.jpg  : 41 KBView Exif 225_6.jpg
次に2箇所に紐をつけます。お太鼓の手の下、この三角のところに1本。
もう一本は、胴に巻く部分の袋になった内側。
どっちも帯の下側に留めつけます。
こうしておくと、胴に巻いたものを紐で締められるので、二部式のようにしっかり巻けます。

縫い目を解けばすぐ一本の帯に戻るので、切る勇気がない帯を、二部式のように
簡単にしたいときは、この方法でどうぞ。

■次回は、手持ちの帯を切って作る、「作り帯」をご紹介します。(^。^)/






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